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2016.04.01
糸の太さについて(糸番手換算システム)
繊維を理解する上において、糸の太さを理解することが第一歩目となります。 世の中の生地は、基本的に糸の種類、糸の太さ、それをどのように組み合わせるかで、 それぞれの用途に適したものを作り上げられています。 わかりにくいのは、繊維の組成によって糸の太さを表す単位が異なる点です。
1kgの重さで1kmの長さを「1番手」とする。 つまり、1kgの重さで2kmの長さになる糸は「2番手」。 結果、1番手は2番手よりも太い糸ということになる。
1ポンド(約453g)の重さで840ヤード(約768m)の長さを「1番手」と定めている。 つまり、1ポンドの重さで1680ヤードの長さとなるものを2番手と言う。 結果、2番手の糸は、1番手の糸よりも軽い(細い)糸ということになる。
1ポンドの重さで300ヤード(約274m)の長さを「1番手」と定めている。 つまり、1ポンドの重さで600ヤードの長さになるものを「2番手」という。 結果、2番手の糸は、1番手の糸よりも軽い(細い)糸ということになる。
※上記のように、一定の重さに対して、どれだけの長さになるのかで糸の太さを表す方式のことを「恒重式番手」という。 つまり、恒重式番手の糸は、数字が大きくなるほど糸は細いということになります。
9000mの長さで1gの重さの糸の太さを「1デニール」と定めている。 9000mの長さで10gであれば「10デニール」となる。 結果、1デニールは、10デニールよりも軽い(細い)糸ということになる。
10000mの長さで1gの重さの糸の太さを「1デシテックス」と定めている。 10000mの長さで10gであれば「10デシテックス」となる。 結果、1デシテックスは、10デシテックスより軽い(細い)糸ということになる。
※上記のように、一定の長さに対して、どれだけの長さになるのかで糸の太さを表す方式のことを「恒長式番手」という。 つまり、恒長式番手の糸は、数字が大きくなるほど糸は太いということになります。
素材が異なり単位が異なると数字が大きくなると糸が太くなるのか、細くなるのかは、基本として知っておく必要があります。 基本的には、綿や毛や麻といった短繊維は数字が大きくなると細くなる恒重式、 ポリエステルやナイロンといった長繊維は数字が大きくなると太くなる恒長式と考えておくと 大きな間違いではないと思います。 次に、組成が異なった時に、ある糸と同じくらいの太さの糸はどのような数値の糸であるのかという点です。 例えば、綿の60番手はポリエステルでいうと何デニールになるのか。 下記のシステムを使うと、簡単に比較出来るので、是非活用ください。 但し、計算の関係上、若干の誤差はありますので、目安としてご活用下さい。