流行に左右されず、
時代を越えて長く愛される商品。
つまり、“トレンド”、
“流行”の裏側にある本質、それが“定番”です。
今では身近となった「定番」という言葉も元はファッション業界において使われる業界用語の一つであったと言われています。マスダ株式会社は、1927年(昭和2年)の創業以来、テキスタイル(生地)の道を歩み続け、ひたすらに生地と向き合う中、その「定番」という言葉の持つ意味を考えてきました。同時に、当社は人々が欲するものをいち早く届けることを使命と考え、1980年代から「必要なものを、必要な時に、必要な分だけ」販売していくという思想に基づき、時代を越えて人々から求められる生地、つまり「定番」をカラーストックするスタイルをいち早く確立しました。この生地の世界で誕生した「定番」システムは、「クイックデリバリー」と「省エネルギー」という現代の理想に資するものであると考え、生地屋から見た「定番」商品をウェアに置き換え、探求したものが当ウェブサイトに掲載されている商品達です。
“生地屋として”生地にこだわり、“生地屋として”着る人の快適さを探求したウェアを一度手に取り、本質を求めたウェアを体感してください。
衣服の元は生地であり、生地の元は糸にあります。
だから、生地屋としての知見を基に、マスダのアパレル製品定番の企画は糸の選定から始まります。糸の特性を活かした織り、編みといった生地作り、染色工程、そして、生地の特性に合わせた裁断・縫製。その一つ一つを最適に組み合わせることが、長く愛される「TEIBAN」品質のポイントです。
生地の良し悪しを左右する最も重要な要素。着心地の良い生地も長持ちする生地も機能性の違いも多くの場合、糸の違いが大きな差となります。
経糸と緯糸を交差して織りあげる「織物」と糸を絡ませながら編み上げる「編物(ニット)」。糸の種類と生地の組織を組み合わせることで、無数の生地種が生まれます。
色のついていない生地(いわゆる「生成り」の状態)を意図した色に染める工程。糸に合わせた最適な工程管理と染料や助剤選定によって色の違いや色褪せ、不良品の発生につながります。
生地の特性を踏まえつつ、衣服を形作るパーツを切り取る工程。大量生産で発生しやすいサイズ感の違いは多くの場合、この工程に起因します。
裁断における数ミリのズレが着用時の不快感につながります。
多くの人の手によって成り立っているアパレル製品製造工程の中においても、人の手がもっとも関わることが必要とされる工程。一着毎に着る人に思いを馳せながら針を落としていきます。
決してダメではありません。
しかし、当社は“日本製”には守る価値があると信じ、こだわりを持っています。
当社がウェアの定番化を開始した1990年代は“日本製”の衣料品が主流でした。しかし、衣料品の海外生産拡大により衣料品は低価格化し、私たちの身の回りに溢れかえっています。その間も当社は日本国内生産を続け、その生産背景を維持し続けてきました。世の中の流れに抗い当社が日本国内生産を続けてきたのには理由があります。
当社が生地に強みを持ち、その生地においては日本製が世界でも高く評価される品質と機能性を持っています。事実、現在においても当社は国内の大小ほとんどのアパレルメーカーに向けて“日本製”生地を販売し続けています。その生地屋としての基盤を活かし、大量生産が適さない国内縫製に向けて適した生地を適量で用意することが出来るのです。
当社は長い間日本国内縫製を続ける中で、衣服の細部に亘り、繊細な気遣いをもって生産を行う縫製工場を見続けてきました。衣料品低価格化の流れの中、愚直に丁寧なモノづくりを継続してきた国内工場は日本の優れた産業の一つとして残していく価値があると信じて疑いません。だからこそ、当社は生地から縫製までの一貫した“純日本製”のウェアを守っていくことに使命を感じています。
これから先、全ての衣料品が“日本製”になることは難しいでしょう。また、用途やアイテムによっては日本国内で生産することが適さない事も事実です。しかしながら、別の用途やアイテムによっては、“日本製”の良さが適しているはずです。
だからこそ、当社が手掛ける生地から縫製まで「神は細部に宿る」※を地でいくが如き“純日本製”商品を手に取り、「必要なものを、必要な時に、必要な分だけ」ご購入を検討下さい。
※西洋の有名な言葉で「本当に素晴らしい技術やこだわりは、一見して分かりにくい」ことを意味しています。