生地屋・マスダ株式会社が語る「繊維のあれこれ」

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COLUMN 繊維コラム

2020.05.07

“生地屋”の機能性解説

 当社が主として取り扱っているポリエステルやナイロンといった「合成繊維」は、綿・麻・シルクといった「天然繊維」を真似て作ることからスタートしてきました。半世紀以上の時の中で、天然繊維の持つ弱点を補う形で進化し、今も尚、その進化は止まることを知りません。
 
 合繊繊維は、天然繊維と異なり人工的に作り出されたものであるが故、加工がしやすく優れた「機能性」を持たせやすい繊維です。まさに、合繊繊維の進化の歴史は、人々の「こうだったら良い」を実現してきた歴史と言えます。
 わずか20年前はまだ「洋服はやっぱり天然繊維が本物で、ポリエステルは偽物」というイメージが根強く残っていました。しかし、今では着用者の快適性を追求し進化した合繊繊維は、ファッションの分野においても一定のステータスを確立しています。
 
 合繊繊維の機能性は、想定されるシーンごとに役割があり、撥水や防水、吸水速乾、UVカット等、その種類は多岐にわたります。こうしたキーワードは、ショップや通販サイト等でも目にふれる機会が増えています。「このレインウェア、耐水圧10000㎜と書いてあるけど、それって凄いの?」「UPF50+のプラスって何?そもそも50は何の数値?」などと疑問を感じたことはありませんか?
 
 本特集では“生地屋”マスダが、機能性にはどのようなものがあるのか?どういった基準があるのか?などの疑問を徹底解説していきます!

 <目次>
吸水速乾 撥水 透湿防水 保温性 花粉対策 UVカット
抗菌防臭・制菌 帯電防止(静電・導電) 保温性 高視認

 

▼吸水速乾

「吸水速乾」は、生地についた汗などの水分を素早く吸収し乾燥させる性能のことを指します。水分が汗を想定するケースが多いので「吸汗速乾」とも呼ばれます。
吸水速乾性のある生地で作った服は、衣服内気候(皮膚と衣服の間の温度・湿度・気流)を快適に保ち、蒸れ等の不快感を抑えることができます。かいた汗もすぐ乾くので、汗濡れで体が冷えてしまうことを防ぐ他、洗濯した後も乾きやすくなるというメリットもあります。

⇒「吸水速乾」をもっと詳しく知りたい方はこちら!(5月8日更新予定)

▼撥水

「撥水(はっ水)」とは水をはじく加工です。水が生地の裏側へ浸み出すのを防ぐ「防水」加工と混同しがちですが、異なります。
撥水性があることで、生地自体が濡れてビショビショになることを防ぎ、付着した水を拭き取りやすい状態にします。この性能を長持ちさせたものが「耐久撥水」と呼ばれます。
家庭用品品質表示法において、コート等に使う生地は、撥水試験によって5級(良)~1級(悪)のランクに分けられ、2級以上の結果が出たもののみ「はっ水」機能の表示をすることができます。

⇒「撥水」をもっと詳しく知りたい方はこちら!(5月13日更新予定)

▼透湿防水

「防水」とは生地面に被膜を作り、水の浸み出しを防ぐ加工です。水をはじき、生地表面に付着することを緩和する加工の「撥水」と混同しがちですが、異なります。「撥水」加工だと雨など継続的に水が当たった時に防ぎきれず、生地の隙間から水が浸み込んでしまいます。それを防ぐ加工が「防水」加工です。生地表面についた水が弾かれた方が、水の浸み出しが起きにくくなる為、防水素材には通常、撥水加工も施されています。

傘のような用途は「防水」機能だけでも良いのですが、レインウェアの場合は「防水」機能が水分の浸入を防ぐ一方で空気の通りを悪くするため、衣服内がサウナスーツのように蒸れてしまい、不快感の原因となります。そこで、多くのレインウェアには「透湿」という機能も兼ね備えています。「透湿」とは、水の浸入を防ぎながら衣服内部の水蒸気や湿気といった気体になった水分を外に出して蒸れを防ぐ機能です。

 ⇒「透湿防水」をもっと詳しく知りたい方はこちら!(5月15日更新予定)

▼花粉対策

花粉症の原因となる花粉を付きにくくしたり、付着しても落ちやすくしたりする加工のことを言います。凹凸のある素材よりも、平滑な素材に加工した方がより効果が発揮されます。
静電気が生地表面に花粉を付着しやすくする為、下に解説している「帯電防止」効果とも関係してきます。
 
⇒「花粉対策」についてもっと詳しく知りたい方はこちら!(5月20日更新予定)

▼UVカット

UVとは、ultra-violet(ウルトラバイオレット)の略で紫外線のことを指します。皮膚に悪影響を及ぼす紫外線をなるべくカットしようとするには、紫外線を吸収しやすい黒や濃色かつ厚手の衣服を着る必要があります。しかし、紫外線が強くなる夏場にそのような衣服を着ていると、見た目にも暑く快適性が損なわれてしまいます。
淡色で薄い生地にUVカットの機能をもたせることで、はじめて紫外線対策と快適性の両立ができるようになります。

⇒「UVカット」についてもっと詳しく知りたい方はこちら!(5月22日更新予定)

▼抗菌防臭・制菌

生地や製品に対する加工である「抗菌防臭」と「制菌」は、一見両方とも似ている用語に見えますが、実はしっかり区別されるべき用語なのです。

「抗菌防臭」は、臭いの原因となる黄色ブドウ球菌の増殖を抑えることで防臭する加工です。
「制菌」は、黄色ブドウ球菌に加えて、肺炎かん菌、緑膿菌、大腸菌、モラクセラ菌などの増殖を抑える加工です。
対応している菌種は「制菌」>「抗菌防臭」となっています。また「抗菌防臭」は、生地上の菌の増殖を抑制しつつも少しずつ増えていくのに対し、「制菌」は菌の活動を低下させるため、菌は減っていきます。よって「制菌」は「抗菌防臭」と比べると上位に位置する機能と言えます。

 ⇒「抗菌防臭・制菌」についてもっと詳しく知りたい方はこちら

▼帯電防止(制電・導電)

冬場にコートやセーターを脱ぐ時にパチパチと音が鳴ったり、ドアノブを触る時に「痛っ」と嫌な思いをすることがあります。これは静電気によるもので、静電気はこうした不快感だけでなく、衣服に埃が付いたり、衣服が身体にまとわりついたりする原因となります。
こうした現象を抑えるのが「帯電防止」機能です。コートの裏地などに、静電気を抑える素材が使われていることがあります。
静電気は、日常生活においては不快な存在程度に過ぎませんが、例えば、石油化学工場では、静電気が火災の原因になります。精密電子工場では、衣服についた埃や塵が製品にも付着し、不具合を招くケースもあります。こうしたところでは、「帯電防止」機能を備えた作業着が非常に重要となってきます。

⇒「帯電防止」についてもっと詳しく知りたい方はこちら!(5月27日更新予定)

▼保温性

熱は、温度の高いところから低いところへと移動します。体から発せられる熱を含め、衣服内の熱量が外に奪われるのをいかに抑えるかというのが「保温」機能の役割です。
着用者を暖かくするアプローチは大きく分けて「断熱」「蓄熱」「吸湿発熱」の3つです。
「断熱」は、空気の層を作り、放熱をなるべく抑えます。ダウン(羽毛)や中綿を利用して衣服内に空気層を作ったり、糸の中心を空洞化させて空気層を作ることで熱の放出を防いだりします。
「吸湿発熱」は、体から出た汗や不感蒸散(自覚なく皮膚から蒸散する水分)といった水蒸気が、繊維に付着して液体になる時に生まれる熱エネルギー(吸着熱)を利用して発熱する機能を言います。
「蓄熱」は、セラミックスの微粒子を繊維の芯部分に練り込むことで、太陽光を吸収し、吸光熱変換機能により熱を発生させるというものです。

⇒「保温性」をもっと詳しく知りたい方はこちら!(5月29日更新予定)

▼高視認

高視認性とは、着用者の存在を早期に認識してもらい、路上での車両事故などを抑止させる機能です。蛍光色再帰性反射により、昼夜問わず、高い視認性を得られます。再帰性反射とは、通常の反射(正反射)と異なり、受けた光を同じ方向に返す反射のことで、ライトをつけた車両の運転者に対して優れた視認性を発揮します。
性能測定にあたっては、蛍光色の色度・輝度や、反射材が反射する照度を判定しますが、その他に各素材の必要面積もクラス別で規定されています。(ISO20471/JIS T 8127他 高視認性安全服規格)

⇒「高視認」についてもっと詳しく知りたい方はこちら!(6月3日更新予定)

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